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2010.12.27    カテゴリ:  鉄道 

   リニア新幹線の振動・騒音

 1997年の山梨日々新聞の記事によると、リニア実験線の
近くの住人から 下記のような苦情が出たそうな。

 以下、引用。

『 時速四百一キロを達成した九月三十日前後。 高川山トンネル近くの
  集落の瀬木(六世帯)住民から、苦情が出始めたという。

  瀬木の住民らによると、リニアがトンネル内に進入するとき、まずズシンと
  重い音がし、数秒後に振動が起きるという。複数の住民は振動について
  「震度2ぐらいの地震のような揺れ」と説明する。

  高川トンネルから 約五十メートル離れた地点に住む主婦(55)は
  「立っているとふらついたり、ガラスがガタガタ揺れ、まるで地震のようだ。
  音も地響きみたいで、我慢できない」と打ち明ける。 』

  引用終わり。

 これは放置できません。 当然、対策が必要だが、どこまでやる必要が
 あるか?

 まずは、環境基準をチェックした。

 環境基本法に新幹線の騒音リミットが規定されているので、リニアもそれに
準拠かと思う。

 <規定>
  I  住居用地域: 70デシベル以下
  II 商工業地域: 75デシベル以下
  
  測定条件: 午前6時から午後12時まで、列車本数20本以上の沿線、
        地上高1.2mで測定

 ただし、この規定は新幹線の「現実」を考え、在来線等に比べ、
 かなり緩和された基準になっている。

 ちなみに在来線(新線)の騒音対策指針は以下の通り。

     60デシベル以下(昼)、50デシベル以下 (夜)
     ただし、住居用地域では一層の低減に努めること。
  
     測定位置: 線路中央からの水平距離12.5m、地上高1.2m



 なお、道路については次のような基準が環境基本法で決まっている。参考まで。

 I  療養施設等がある地域:  50デシベル以下(昼)、40デシベル以下 (夜)
 II  住居用地域     :  55デシベル以下(昼)、45デシベル以下 (夜)
 III 商工業地域     :  60デシベル以下(昼)、50デシベル以下 (夜)

(注)1.昼間:午前6時~午後10時、夜間:午後10時~翌日午前6時
   2.2車線以上の道路については、IIの地域が 5~10bB、緩和される。
   3.2車線以上の道路については、IIIの地域が 5bB、緩和される。



 新幹線の基準をみると、在来線や道路に比べ、ずいぶん甘い。 

 鉄道総研のレポート等を読むと、実際には上限の 75デシベルを
 クリアするのが精一杯のようだ。


  新幹線の場合、その騒音源は主に、車輪とレールの接触による音(転動音)、
 パンタグラフが架線をこする音、そして「空力音」がある。

 「空力音」とは、野球のバットを思いっきり振った時、「ビュン」という
 音がする。 それがまさに「空力音」。

  リニアの場合は、車輪とパンタグラフがないから、騒音源は主に「空力音」
 になる。


 新幹線の場合は、この「空力音」が全体の 約1/3を占めるようだ。
 75デシベルの1/3で 25デシベル分を占めることになる。

 この「空力音」は列車速度の6~8乗で、大きくなるとの事。 すると
 250km/h → 500km/h に速度が上がると 
 速度が2倍なので、2の6乗~8乗 大きくなる計算。

 これを数式に当てはめると、36~48デシベルの増加

 よって、リニアの空力音は 61~73デシベルぐらい と予想される。

 ただし、空力音は車体に凸凹があると大幅に増えるので、設計次第
 という感じ。 飛行機のような、ツルッとした表面が望ましい
 だろう。

 その他の騒音源としては、車内用エアコンのモータ音とか、側壁コイルに
通電した時のコイルの唸り音や側壁の振動音とか、車内用の電源にガス
タービンを使ったり場合はそのタービンの回転音あたりが騒音源になりそう。

 こうしてみると、新幹線なみの75デシベルに押さえるのが、いっぱい
いっぱい
のような気がする。

 先にも書いたが、新幹線はかなり甘い基準を適応しているので、それに
甘えるような事では、21世紀の乗り物としては、不十分だ。

 少なくとも、在来線と同じレベル(最大60デシベル)にすべきだ。

 次に、トンネルに突入した際の音と振動だが、JR東海や鉄道総研は恐らく、
 想定の範囲内だったと思う。

 その理由は、既に新幹線で経験した事と、類似しているから。

 よって、対策方法も有る程度、出来上がっていると推察する。

 要は夜店の射的で使う空気鉄砲の発する音と同じ原理で、列車の
 前面でトンネル内の空気が圧縮され、パルス状の圧縮波がまるで、
「カメハメ波」の様に音速でトンネル出口から、放出される。

 これが、「ドーン」という音と共に家屋の窓などを揺らす。

 この圧縮波の事を、JRでは「トンネル微気圧波」と呼んでいる
 ようだ。

 JR東海は、この「トンネル微気圧波」を減らすため、リニアの
トンネルの開口部を新幹線よりも約30%広げたとのこと。

 恐らく、風洞実験によりトンネル開口部の面積を決めたと思われるが、
トンネル開口部を広げると それだけ工事費がかさむので、多分、
必要最小限の大きさと思われる? 

 本当にそれで大丈夫かどうかは、実際にリニアを走らせてみないと
判らない。

 勿論、先頭車両の形状も大きく影響する。

 兎も角、「トンネル微気圧波」による音と振動は人の感知限界以下に
することが、必須。
 要、注目だね。


   
 さて、最後に残ったのは 車内の振動と騒音。

 まあ、これは「飛行機並」で良いんじゃないでしょうか?

 リニアは地上を飛ぶ飛行機だからね。




<訂正>
  新幹線の「空力音」のところで、1/3と書くべき所を
  30%と書いてしまったので、本文を訂正した。(2カ所)
  失礼しました。 (12/29)

 




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